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『エヴァンゲリオン用語事典 第2版』感想・レビュー

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エヴァンゲリオン用語事典 第2版』を先日ゲットしました!

気になる中身は?

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事典の名に嘘偽りない内容です!
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こんな風に、第○話毎の索引まで用意されてる徹底ぶり!
「あのおっさん誰だったけな・・・たしかあのジェットアローンを作った・・・」と記憶が曖昧な方は第七話の「人の造りしもの」から辿っていけばよいのです!

エヴァ関係で公式の設定資料集と言えば、大抵キャラクターの設定図だったり作画関係の資料が豊富な一方で、こうして作中用語を纏め解説したものには乏しい印象だったので、非公式ながらテレビ版から旧劇場版までの膨大な用語を編纂した著者の方にはありがたいの一言につきます。

ちなみに第1版もありますが、この第2版は旧劇場版「Air/まごころを、君に」までカバーしておりますので買うなら第2版ですよ☆

あえてケチをつけるならば・・・

元ネタの解説に偏りがあると思いました。
例えば「アダム」の項の旧約聖書の創世記解説、「ロンギヌスの槍」の項のロンギヌスの槍に纏わる伝承などには詳しく元ネタが書いてあるのに対し、使徒の元ネタの天使については簡素な解説に留まっていたり、サブタイトルの元ネタについても小説のタイトル名と作者名を軽く紹介する程度でした。
ラミエルについても「プリズ魔」の紹介が無かったのを見るに、ウルトラマン関係の元ネタ解説も無さそうです。

元ネタの天使については個人的に私がもっと知りたかっただけなんですけど、元ネタ小説の解説は「まごころを、君に」の元ネタである「アルジャーノンに花束を」の内容解説はあったらよかったのになーと惜しい気持ちになりました。

知的障害を抱える主人公チャーリーが『知恵』(先進技術によるIQ向上)を手に入れた代償として知りたくも無かった真実を、人の悪意を知ってしまった葛藤や苦悩、そして再び元の知恵遅れのチャーリーへと逆戻りしてしまうも以前のやさしさを取り戻していくお話でした。

アルジャーノンに花束を〔新版〕

『知恵の実』を手にした故に、誰かに愛されたいのに傷つけられたり傷つけたりするリスクを背負ってしまった人類に、互いを補完しあうことで二度と傷つけ合う世界にならないようにしようという『人類補完計画』、そして人間の持つ『知恵』の功罪を「まごころを、君に」のサブタイトルに込められている気がして気に入ってたので、有名作品ではありますが内容解説是非とも欲しかったですねー・・・。

ウルトラマン」関係に関しては、シンエヴァであんだけ「マイナス宇宙」だの「ゴルゴダオブジェクト」だの、あと「破」で流れたQの予告でカヲルが立っている床に描かれた文様がウルトラサインであったりとウルトラマン尽くしだっただけに、テレビ版でのウルトラマン関係の元ネタについてはなさそうなのはちょっと残念ですねw

メタネタは書かないようにしてるのかな?と思ってたら「イクハラ電子電波」の元ネタの実在人物については書いてたり、そういうわけではないのかな?笑
(もちろん、元ネタの人物は想像通りの方ですよ!)

あと索引は登場人物、エヴァ使徒、武器、組織、心理学、計画などジャンル毎に分けてあったらもっと「用語事典」っぽくなったのになと思います^^

総括

「用語事典」のためか、この手の解説本にありがちな著者の余計な考察排除の方針で好印象です。
(あまりにも情報が少なすぎる項目には「〜ではないだろうか」という推測が書かれていることもあります)

作中に出てきた用語、更に聖書や心理学にまで踏み込んだ詳しい解説を期待する方にはオススメ!
聖書や心理学まではいきませんが、物理工学や神経工学まで踏み込んだ解説もあるのでとてもタメになります☆

逆に使徒の元ネタの天使、サブタイ元ネタの作品の詳しい解説が欲しい人、ウルトラマン関係の記述がちょっとでもあると期待してる人は(´・ω・`)かもしれません。

興味がある方は、一度手に取ってみてはどうでしょうか?^^

エヴァンゲリオン用語事典 第2版