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黒波「『仕事』って、何?」【シンエヴァ】【ネタバレ】

 

 

 

 

 

 

 

【ネタバレ】

 

 

そういや、黒波が「『仕事』って、何?」と答えても、農作業のおばちゃんたちは明瞭な答えは言わなかった気が。

 

「汗水垂らして働くってことかね?」って言ったくらいか?

 

しかし先日の記事を書く中で意図せず気づかされたですが、 「『仕事』とは役割、居場所、生きる目的」 なのでは無いかと思いました。

 

何もやることがない人間は、虚無。

 

「あなたは何もしなくていい」と冷たくミサトさんに言い放たれたシンジ。

 

シンジをはじめとしたエヴァパイロットはエヴァに乗ることこそが『仕事』であり、任務であり、役割であり、居場所でした。

 

黒波はエヴァに乗ると言う任務を放棄して、第3村で農作業をするという新たな『仕事』を得ました。

 

エヴァ操縦という(我々から見たら)非現実的・創作的な『仕事』から離れて、農作業という我々視聴者にとっても現実的な『仕事』をしています。

 

「命令がないのに、生きてる、私」とふと黒波がこぼしているシーンがありました。

 

それは彼女が第3村で農作業という『仕事』=役割を与えられ、転じて第3村での居場所を獲得した、という事に他ならないのかな、と感じました。

 

誰の命令でもなく自分の意思で生きてる。とは転じて、『居場所がある』と言うことに他ならないのではないか。

 

『居場所がある』と思えるから、人は『生きたい』と願うのではないか。

 

 

 

彼女の言葉を契機に立ち直ったシンジもまた、ケンスケに「魚釣り」という『仕事』、役割を与えました。

(最初に1匹も釣れなかった時のむくれるシンちゃんカワユス。そして欠かさず「ノルマは一匹だから(←そんな少なくていいわけなかろうw)」とフォローを入れるケンスケイケメン)

 

『仕事』という居場所を与えられた黒波がシンジを立ち直らせ、シンジもまた『仕事』を与えられ居場所を与えられる。

エヴァに乗る」という以外の『仕事』を与えられた2人。

 

トウジもどこかのタイミングで

「もうエヴァには乗らんでええ、ずっとここにおったらええ」

と言われるのが泣かす。

 

しかし同時に「自分のやったことには自分でケジメをつけなあかん」というセリフが皮肉にもシンジをヴンダーに戻してしまう事になるのですが・・・。

 

 

 

 

黒波が村での農作業をしない式波に理由を問うたところ

「ここは私の居場所じゃない。守るところよ」

と冷たく言い放ちました。

 

本来彼らの『仕事』とはエヴァパイロットであり、エヴァに乗って人々を救うことこそが彼と彼女の役割、そして居場所。

 

 

シンジも第3村での『仕事』を与えられるも、黒波の死を契機に自らの『本当の役割』を自覚して自らヴンダーに戻ります。

 

そこには「もう何もしたくない」と愚図り、無気力状態に陥っていたシンジの見る影もありません。

 

 

 

ここでメタ的に庵野監督の話になるのですが、監督もまたQでの評判を機に鬱を患い、『エヴァ』を作れない状況に陥ったものの、『風立ちぬ』での声優経験、『シン・ゴジラ』と、『エヴァ』以外の『仕事』を与えられ、最終的にはまた『エヴァ』の現場に復帰することを選びました。

安野モヨコさん著『大きなカブ』より)

 

 

この話を踏まえてシンエヴァの村パートを見直すと、また違った感想が見えてきそうですね。

 

 

 

居場所を得るためには役割が必要であり、

役割を得るには仕事が必要、

仕事を得るためには共同体との関わりが必要、

 

それらを一つでも拒絶してしまえば、人は一人では生きにくい世界になってしまうし、それを煩わしく感じてしまう自分がいます。

 

 

 



なーんて、なんだか面接官に「あなたにとって『仕事』とはなんですか?」と質問された時の受け答え対策じみた話題になってしまいました(笑)

 


え?仕事って何だって!?好きなゲームやフィギュア買うためにしかたなく時間と労働力を分け与えてるだけにすぎないよ!!!(´・ω・`)
↑こう言うヤツが落とされます。

 

 

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